〔037〕苗場山 (2,145m)

標高差:925m

2005年08月21日(当時56歳)


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新潟県南魚沼郡湯沢町大字三俣
--- 駐車場 和田小屋 六合目 下ノ芝 中ノ芝 上ノ芝 神楽ヶ峰 雷清水 苗場山
登り 5:35 5:56 6:25 :51 :19 --- :52 :07 :55
下り 12:50 12:30 12:05 11:40 11:13 11:03 10:48 --- 9:56
登り:3時間20分、下り:2時間54分

前日の移動
  武尊山下山後は ”風和の湯”に浸かり、苗場山に向っていると大雨になってきた。 コンビニを探しながら走るが見付からないので、明日の食料無しで苗場山に入る。 駐車場も近いと思われた頃、濁流が道路を越えてしまい登りの車も下りの車も立ち往生してしまっている。 登りの車は谷川岳、武尊山で出会った親子三代ハイカーだった。 水が引くのは何時になるか判らないので、一旦、山を降りてコンビニを探しに行く。 買物をしてからは濁流部分には戻らず手前の空地で車中泊することした。 駐車場への移動は明日の朝に行う。

登山口には無料の広い駐車場があった。
この広い駐車場はハイカーの為では無く、スキーヤーの為だろう。

今回の登山ルート。 クリックすると拡大します。
鞍部からは尾根道の急登となる。 道幅が狭いので下山者とのすれ違いには譲り合いが必要。
苦しい登り道にはトリカブトの青い花が咲いていた。 約30分の登りで苗場山の縁に着く。

帰路に付く
 高速に乗る前にガソリンを満タンにすると、一般道での燃費は9.7km/Lと最悪だった。
寝る前にクーラーを多用したのが悪化の原因だろう。
帰りの駄賃に白馬に登るつもりであったが、天気が思わしくなく気力も無くなってしまった。
実は体力はもっとなくなっており、初日の転倒、薮扱きがまだ尾を引いている感じがする。
深夜割引を使うには時間が余っているので東北道を80km/hを守って走った。 99%抜か
れっぱなしで抜いたのは2台だけだった。 帰り着いてガソリンを満タンにすると燃費は信じら
れない18.8km/L、誤差はあるにしてもゆっくり走ると凄い燃費になるものだ。
結局、トータル平均燃費は15.3km/Lとなった。 寝にくいセダンにもメリットはある。

木道の向こうには山頂のある ”遊仙閣”の山小屋が見えてきた。
池塘に反射する青空が美しい。

急登を登り切ると一変して池塘が点在する広大な湿地帯となる。
この大きな変化は ”平ヶ岳”で経験したが、湿原の広さは桁外れだ。

2時間32分にて崖っぷちから清水が湧き出している
”雷清水”に着く。

1時間37分、展望の利かない道の登りが続く。

”神楽ヶ峰”への尾根道からは展望が開け、朝日を反射する ”カッサダム湖”が見えてきた。

1時間59分、尾根筋に入り湿地帯の穏やかな道となる。

下山
  曇ってきて涼しくなる。 団体さんを含め、遅くに登って来る人が結構多い。 明日は平日なのに、皆、小屋泊りらしい。 下ノ芝で休憩していたハイカーが地震を感じたらしい。 こちらは歩いていたので何も判らなかったが結構大きな揺れだったらしい。
12時50分、7時間15分で苗場山を終える
雑記
 
苗場山はスキー場であり山として考えたことはないが、変化があり面白い山と感じた。
ただ、池塘+お花畑の山よりは谷川岳の様な急峻な山の方が好きだ。
今日の温泉

  国道17号線に出て直ぐの湯沢温泉 ”街道の湯”500円に入る。 中々良い温泉であった、今回300円温泉に一度も入っていないのが悔しい。

駐車場の横にあった綺麗なトイレ。
これもスキーヤーの為のものだろう。

舗装路を20分も歩くとゲレンデの中に建つ ”和田小屋”に着く。
和田小屋の泊り客しか駐車出来ないと書いてあったが、
客以外も駐車している感じだった。

和田小屋”からゲレンデを横切り、雑木林の登山道に入っていく。

登山道は石がゴロゴロしており、昨夜の豪雨の
名残りで沢の様に水が流れていた。

1時間16分にて ”下ノ芝”に着く。
板敷きの休息所は夜露でべったり濡れていた。

1時間46分にて ”中ノ芝”に着く。 俺を抜かして行った人が
休憩していた。 彼も百名山を目指しており現在50山をクリヤー
しているらしいが、驚くのは百名山を目指す人の服装がカッター
シャツであることだった。

  六合目には1時間10分にて着く。 登山道は沢を歩いている様な感じで水がこうこうと流れている。
六合目を過ぎるとスキー場のエスケープ道を横切る所に出る。 横を見ればリフトが通っていた。
一生懸命登っているのに何か気分悪い感じ。 下ノ芝で登山口で話しをした人に抜かれる。 俺が意外に
先行していたのに驚いたと言っていたが、直ぐに追い付くと思っていたらしく、自分を結構過信してい
るきらいがある。 親子三代ハイカーのおじいさんだけが休憩せずに通り過ぎて行った。
息子さんは仕事があるので孫を連れて先に帰ったらしい。

2時間17分にて ”神楽ヶ峰”に着く。 尾根の端っこの感じでピーク感はまったく無く、
三角点がピークを示しているだけ。 ”神楽ヶ峰”から見た ”苗場山”は、一旦、鞍部に
降りて急登を登る様だ。 ここから見る登山道は尾根筋を真っ直ぐに上がっている。

  親子三代ハイカーのおじいさんは結構な歳だと思うのだが、休憩せずに歩いても一向に追いつかない。
カッターシャツ男もおじいさんのスタミナに驚いていたが、何とか追い付いて話しをしてみたい。

前日、夕刻5時には大雨が濁流となり、道路を越えてしまったので
車は立ち往生していた。 ここの通過は諦めて山を下りる。

翌朝、同じ道路に戻って来た。 沢の上流部分は鉄砲水は激しいが
引くのも早い。 親子三代組は昨夜の内に渡った様だ。

駐車場にあった登山地図。 クリックすると拡大します。
トータル:7時間15分(山頂散策時間含む)

2時間05分にて ”小松原分岐”に着く。
下山時には注意しないと違うところに降りてしまう。

遠くに元気おじいさんを見付け、近くに行って話しすると、休憩なし
で登って、もう下山するらしい。 無口なおじいさんで何を聞いても
禄に返事が返ってこない。 元気おじいさんの正体は不明のままとなる。

おじいさんと別れて山頂へ向う。 先に見えているのは ”遊仙閣”。

苗場山山頂
  山頂は遊仙閣の直ぐ裏、ほとんどフラットなので標識と三角点がないと山頂だと判らない。
カッターシャツ男に写真を撮って貰い、彼の写真も記念に撮る。
ストックをパクられる
  遊歩道を廻って下山しようとしている時に山頂にストックを忘れているのに気付いた。 戻ってみると無い、念の為、遊歩道を1周し探すが見付からないので、遊仙閣のおやじにストックの忘れ物を聞くと、『さっきまでそこに刺さっていたが、今は無いねー』とのことだった。
誰かに持っていかれたのか?  不覚じゃー、気分悪い。(ストックをパクったグループの目星は付いているが、下山してしまった。

3時間20分にて ”苗場山”(2,145m)に着く。
三角点はあったが、周辺は真っ平でピーク感はまったく無かった。

池塘に生える ”ミヤマホタルイ”が田植え後の稲に
似ているから ”苗場山”の名前が付いたとか。

”遊仙閣”近くから赤湯方面を見ると、広大な湿地帯がどこまでも広がっていた。
とても2千mを越える標高の場所には見えない。

下山時、登り返しの ”神楽ヶ峰”を見る。
急登ではあるが路面のグリップが良く、登り易く感じた。

深田久弥著の「日本百名山」から
  終戦後、私は越後湯沢に住んだことがあって、その裏の大峰へ幾度か登ったが、たしか、
この頂上からも神楽ヶ峰が邪魔をして苗場山は見えなかった。 大峰から高津倉山の方へ進むと、初めてあの庬大な背を持った苗場が現われた。
'05年度、上信越の山遠征
08/17 08/18 08/19 08/20 08/21
巻機山 至仏山 谷川岳 武尊山 苗場山
日本百名山』 山頂は池塘が点在する広大な湿原が広がっていた。
下山方向を見失いそうな広い湿原を散策する。
木道の遊歩道に入り散策すると
”役行者”を祀っている休息ベンチがあった。
2千mを越える山頂なのに満々と水を湛える池塘群。
なえばさん
Road Map :R17沿いの道の駅みつまた付近からみつまたスキー場への林道に入る。
Route Map
:祓川コースにて山頂を往復する。
登山当日
  5時前に目が覚める。 気温17℃、初めて寒さを感じた。 登山口の駐車場に移動する。
昨日の濁流は跡形も無く引いていた。 広い駐車場には10台以上が来ていた。
和田小屋まで行けば20分の歩きが短縮出来るが、20分位なら歩こうと思いここの駐車場に
車を停めることにした。
登山開始
  5時35分、登り始める。 登山道はあるが夜露でズボンが濡れそうなので舗装路を歩く。
今日は青空が広がり天気は良さそう。
同定は出来ていないが、広大な湿原の向こうには ”鳥甲山”を中心とした山々が見えていた。
小屋で泊って下山途中の人が沢山休憩していた。
人が多いので顔を洗って一口だけ飲んで先に進む。
ここにも元気おじいさんは休憩して居なかった。
2023年11月10日改定